本文
第34号のコラムは、≪本庁舎建設工事上棟式≫と≪本庁舎建設工事構造見学会≫についてです。
長門市本庁舎建設工事は、昨年1月に起工して、順調に工事が進み、この度、躯体の施工が完了したことから、2月1日(金曜日)に市関係者や市議会議員、工事関係者ら約50人の参加のもと、建設工事現場において上棟式が執り行われました。
上棟式終了後は上棟セレモニーとして鋲打ちの儀が行われ、上棟のお祝いと今後の工事の安全を祈念して、約12メートルの木梁に鋲を打ち込みました。
国内最大規模の木造庁舎もいよいよ棟が上がり、工事も完成に向かって進んでいきます。
続いて、 2月22日、23日の2日間、長門市中央公民館及び建設工事現場において、長門市本庁舎建設工事構造見学会が開催され、全国各地から2日間で約730名の参加がありました。
講演の部では、設計者である東畑建築事務所の中村氏から、木造とRC造のハイブリット構造を採用した経緯や設計上の工夫などについて説明があった後、日本木造耐火建築協会の安達氏から、庁舎に使用した木材の調達から納材までの流れや業務を円滑に進めるためのポイントなどについて説明がありました。
講演終了後は、建設工事現場において、実際の木躯体の見学と製造方法や施工方法について、担当者から説明がありました。
建設中の本庁舎は、主要構造部に地域産木材を活用した耐火木造庁舎であり、すべての木材は市有林から丸太原木を伐採して製材・加工したものを使用し、森林資源の有効活用に加え、林業振興による地域経済の活性化につなげることができました。
また、木構造部材に加え、床、天井、家具などの内装材についても木質化を図っており、木の温かみを存分に感じることができる庁舎となりますが、この木質化したオフィス環境が利用者の健康面、執務効率などに与える効果を検証するため、現在、慶應義塾大学の伊香賀教授(研究室)により、建替え前後の冬季・夏季における庁舎の環境測定と職員のアンケート調査が実施され、本市も全面的に協力しているところです。
構造見学会当日は、工事施工中にも関わらず、全国から行政関係者や関係業者など多くの参加があり、改めて木造建築に対する関心の高さや将来性を感じるものでした。今後も地域産木材の需要拡大と大規模木造建築物の普及を推進するモデルケースとして、あらゆる機会を捉えてこの取組を全国に発信してまいりたいと考えています。
また、本年8月の新庁舎完成後には、全国から多くの視察があるものと期待しています。