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11月19日(水曜日)、もしもの災害に備えるための「長門炊き出しプロジェクト」が、長門市中央交流プラザで実施されました。
この取組は、長門市と「災害時の飲食等支援に関する協定」を結んでいる山口県飲食業生活衛生同業組合長門支部(長門料飲組合)が中心となり、災害発生時に協力して食事を調理・提供できる体制を確認するために行われたものです。あわせて、災害時に孤立しやすい地域特性を踏まえ、地域団体との日頃からの連携と信頼を深めることも目的としています。
午前11時からは、中央交流プラザ2階会議室で、山口大学名誉教授の三浦房紀先生による講演会「長門市の防災を考えよう」が開かれました。
三浦先生は、地震時の死亡原因として「倒れてくる家具」「落下物」「火災」「津波」が多いことを紹介し、日頃からの備蓄として1週間分の食料・飲料水、簡易トイレ、携帯ラジオなどの準備が重要であると話しました。さらに、南海トラフ地震が発生した場合、長門市に揺れが到達するまで約60秒の猶予があることから、その時間で少しでも安全な場所に移動することで命を守ることができると呼びかけました。
講演後の正午からは炊き出し実演が行われ、カレーや豚汁、アルファ米などが無料で参加者に振る舞われました。
長門料飲組合の中村勇夫組合長は、「災害時の飲食支援の取り組みは今回が初めてで、準備の段階から学びが多く、本番に向けた良い経験になりました。災害はいつ起きるか分かりませんが、命の次に大切な“食”を私たちが支えることができればと思っています」と話しました。