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5月27日(月曜日)、坂倉新兵衛窯で坂倉正紘さんが十六代坂倉新兵衛を襲名するにあたり、先人への仏前報告および報道・メディア関係者へのごあいさつがありました。
萩焼・深川萩は江戸時代に萩藩の産業として始まり茶陶として知られる萩焼の、古くから続く流れの一つで、山口県長門市、深川三ノ瀬の地で焼かれるものです。1657年の開窯以来、367年にわたる歴史を重ねてきました。
十四代新兵衛が早逝されたことにより、十五代新兵衛は29歳という若さで襲名しました。以来、46年にわたり、十五代新兵衛として活動をしてきましたが、この度、坂倉正紘さんが十六代新兵衛を襲名することとなりました。
会場ではまずはじめに、曹洞宗大寧寺方丈岩田啓靖老師をお招きし、仏前にて先人へのご報告が行われました。
次に、襲名に際して十五代坂倉新兵衛(坂倉一渓)が「このたび十六代へと引き継ぐことができたこと、非常に感謝しています。これから十六代が、新たに新兵衛の名を築いてくれることと思います。今後は一渓へと名を改め、作陶を続けていきますので、十六代ともどもよろしくお願いします。」とあいさつをしました。
また、十六代坂倉新兵衛(坂倉正紘)が「萩焼、深川萩の伝統を引き継いで、精進していく所存ですので、今後ともよろしくお願いします。萩焼は伝統工芸ではありますが、社会の変化に対応できたからこそ、今まで続いてきています。そのため、今の社会にあったものをこれから広めていきたい。」と話しました。