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金子みすゞ記念館で企画展「詩でたどるみすゞの年月」を開催中です

ページID:0039010 更新日:2022年2月8日更新 印刷ページ表示
大正時代は童謡の興隆期で、さまざまな童謡誌が発行されていた

大正時代は童謡の興隆期で、さまざまな童謡誌が発行されていた
みすゞさんを最も高く評価していた西條八十が選者をつとめた「童話」
西條八十や野口雨情とともに童謡界を引っ張った北原白秋が選者をつとめた「赤い鳥」
大正13年にフランスに渡った西條八十の代わりに選者をつとめた吉江孤雁もみすゞさんを高く評価した
大正時代に発行された雑誌を手に取る宇野学芸員

金子みすゞ記念館では、企画展「詩でたどるみすゞの年月」を開催しています。

大正デモクラシーと表現される大正時代、当時の若者たちは、自作の作品を雑誌に投稿することに熱中しました。みすゞさんもそのひとりでした。みすゞさんの作品は、日本全国から寄せられた数百点以上の応募作品の中で、選者たちに高く評価されました。

みすゞさんの詩の創作期間は、下関市に転居した20歳から25歳までのわずか5年間で、雑誌に詩の投稿を行っていたのはそのうちの3年間で、雑誌に掲載された作品数は同人誌を含めると79編にも及びます。
今回の企画展では、西條八十や北原白秋の目に留まったみすゞさんの作品の中から、選りすぐりの14編を掲載された順に紹介する内容となっています。会場では誰に評価されたか分かるように選者別に色分けがしてあるほか、珍しい大正時代に発行された当時の雑誌も8冊公開されています。

金子みすゞ記念館の宇野智香学芸員は「この企画展では、8冊の大正時代に発行された雑誌を展示しています。みすゞさんは「童話」や「赤い鳥」などの童謡誌だけでなく、「婦人之友」などの女性向け雑誌にも投稿していたことも面白いと思います。どの選者が選んだ詩か色分けし、時間のない方にも楽しんでいただけるようにしていますので、ぜひ記念館まで足を運んでいただけたらと思います」と話していました。

金子みすゞさんは、NHK Eテレ「100分de名著」の1月放送分として特集されたほか、月刊誌「文藝春秋」令和4年1月号の創刊100周年記念企画「100年の100人」のひとりに選ばれるなど、注目が集まっています。

企画展は3月30日(水曜日)まで開催され、2月13日(日曜日)には学芸員の講座「みすゞが過ごした雪の日々」が、2月20日(日曜日)と3月13日(日曜日)には、本企画展のギャラリートークが行われます。皆さんのご来場をお待ちしております。