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12月20日(月曜日)、長門市役所において、山口県指定無形民俗文化財「赤崎神社楽踊(あかさきじんじゃがくおどり)」の保存と継承に尽力した功績により、令和3年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)を受賞した赤崎神社楽踊保存会に対する伝達式が行われました。
地域文化功労者表彰は、全国各地域において、芸術の振興、文化財の保護に尽力するなど地域文化の振興に功績のあった個人や団体に対して、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するもので、11月に京都府において表彰式が行われましたが、赤崎神社楽踊保存会は欠席したため、江原市長から伝達が行われたものです。
赤崎神社楽踊は、慶長元年(1596年)に大流行した牛馬の疫病が治まるよう牛馬の守護霊である赤崎神社に祈願し、その祈願成就の神の恩に感謝するために踊りを奉納したが始まりとされ、毎年赤崎神社祭礼の日に赤崎神社境内と楽桟敷で奉納される踊りで「月の前の伶楽」と「虎の子渡し」のふたつの踊りが現在まで受け継がれています。
伝達式では江原市長が「長年にわたる保存・継承への尽力が認められ、地元の市長としてうれしく思います。市の文化財保護に携わる人にとって、これからもしっかりと継承していく礎になればと思います」とあいさつしました。
続いて江原市長から江良楽踊保存会の須子和夫会長に表彰状が伝達されました。須子会長は「楽踊は400年以上の長い間、先人たちが流した汗の結晶です。来年こそは踊りを奉納できればと思います」と受賞の喜びを語りました。
飯山八幡宮宮司で、赤崎神社楽踊保存会の上田久充代表は、「受賞はたいへん名誉なことでありがたく感じます。400年以上も地域のアイデンティティとして継続していることも名誉に思います。踊りの継承は準備や踊り手の選考から稽古など苦労が多かったと思います。体力、精神力的にもたいへんなことで、それによって地域がまとまってきた点もあったかと思います。新型コロナウイルス感染症の影響で2年連続で踊りの奉納が中止となっていますが、来年は開催に向けて準備を進めていきたいです」と話しました。
長門市では、これまでに「俵山女歌舞伎保存会」(平成12年度)と「湯本南条踊保存会」(平成19年度)が地域文化功労者表彰を受賞しています。