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11月27日(土曜日)、長門市消防本部中央消防署を長門に住む外国人家族約20人が見学し、通報体験を行いました。これは、長門市内に在住している外国人の生活支援と日本語教室を開催しているボランティアグループ「ながと日本語クラブ」が、外国出身者に日本の消防署を知ってもらい、火災や救急時に自分で対応できるようになることを目的に開催したものです。
消防署見学では、消防署職員から消防車両や救急車について説明を受けたり、実際に運転席などに乗ったりしていました。初めての体験とあって、参加した外国人は興味津々の様子で、「いろんな色の制服があるのはなぜですか?」などの質問を消防職員にしていました。また、消防本部内の通信指令室や職員の仮眠室なども見学しました。
通報訓練では、自宅に近い駅から火災が発生したとの想定で、自分の携帯電話から119番に通報しました。消防職員から「消防ですか?救急ですか?場所はどこですか?どのくらい燃えていますか?けが人はいませんか?」などの質問に戸惑いを見せながらも、正確に説明していました。
最後に消火器の使い方について説明を受けた後、実際に使用することで初期消火の方法について学びました。
通報体験に参加したブラジル出身の日置中学校1年の片山マテウスさんは「通報時に消防署の人が難しい日本語で話してきたらどうしようと不安でしたが、親切に話してくれたので、理解できました。実際に火事になっても通報できると思います。車両のことなど今まで知らなかったことが分かってうれしいです。学んだことを役立てたいです」と話しました。
また、ベトナム出身のグエン・ティ・ハンさんは「消防署を見学できて、自分も子どもも楽しむことができました。通報体験ではドキドキしたが、きちんとできたので良い経験になりました」と振り返りました。
ながと日本語クラブの財満俊夫代表は「通報の体験はなかなかできることではなく、これから火事の多い季節を迎える中で、実際に体験できたことが良かったと思います。消防署や地域の人とのコミュニケーションを通じて、習った日本語を使えたことも意味があったと思います」と話しました。
長門市には400人以上の外国人が住んでおり、「ながと日本語クラブ」では茶道や琴、きもの文化などさまざまな体験を行っており、外国人とスタッフが一緒に楽しみ、気軽に相談できる場とすることで、外国人が長門市で住みやすい環境づくりを進めているということです。