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11月1日(月曜日)、みのり保育園に恒常的に医療的ケアを必要とする園児が入園し、受け入れを開始しました。
入園したのは、人工呼吸器による呼吸管理、喀痰吸引やその他の医療行為を受けることが不可欠な3歳の園児です。昨年度、保護者から保育園入園希望の意向を受け、市では受け入れに向けて準備を進めてきました。具体的には、子育て支援センターの事務室をケア児の部屋として改修したり、トイレにシャワー室を設けたりしたほか、今年4月に看護師を配置し、対象園児の家を何度も訪問することで児童に必要なケアについて理解を深め、受け入れマニュアルを作成するなどの支援整備を行ってきました。
このたび受け入れ体制が整ったことから入園が決まったもので、長門市で医療的ケアを必要とする園児を保育園で受け入れるのは初めてとなります。
9時半に園児は保護者に連れられてみのり保育園に登園。看護職員が出迎えを行いました。園児は初めての保育園に戸惑いを見せながらも職員といっしょにおもちゃで遊ぶなどにこやかに時間を過ごしました。初めての登園のため、滞在時間は短いものとなりましたが、これから徐々に時間を延ばし、朝から夕方までの受け入れを行っていくこととしています。
保護者は「昨年から入園に向けて準備を進めてきましたが、これがゴールではなく社会生活のスタートととらえ、いろいろなことを吸収し、楽しんでほしい。同年代と触れ合える場所ができ、成長につなげてほしいです」と入園が実現したことへの思いを話しました。
みのり保育園看護職員の吉津さんは「受け入れには不安もありますが、みんなと協力して、園児に楽しい園生活を送ってもらいたいと思います」と話しました。
これまでは自宅で痰の吸引や鼻からの栄養の注入などのすべてのケアを行っていたため、保護者が仕事に就くことができませんでしたが、保育園での受け入れが実現したため、今後は、求職活動を行っていきたいとのことです。