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1月13日(水曜日)、俵山温泉でジビエ活用に向けた鹿肉料理の研修会と試食会が開催されました。
長門市では、有害鳥獣として捕獲したイノシシ・シカの肉・ジビエを地産地消の食材として有効活用する取組を推進しています。その取組の一環として、地域でこれまで料理としてなかなか活用されてこなかった鹿肉の料理研修会と試食会を開催しました。
講師は、一般社団法人ジビエ振興協会の代表理事 藤木徳彦さん。藤木さんは長野県でレストランを経営するプロの料理人です。
午前中から行われた研修会では、市内・県内の料理人や関係者が参加。俵山でジビエの食肉加工施設「俵山猪鹿工房 想」の増野建治さんから「農家にとって有害なシカは同時に資源でもあります。長野県では鹿肉は一般的に料理されておいしくいただかれていますが、このあたりの地域には鹿肉をいただく習慣がありません。講師をお呼びしているので普及を図り、料理として活用して、地域で提供ができるようになればと思っています。」とあいさつがありました。
講師の藤木シェフは研修に先立ち、「俵山猪鹿工房 想で処理された肉を手に取って、肉の処理のきれいさ・良い処理施設であると感じました。もったいないから使うのではなく、食に携わる方々に鹿肉はおいしいことを知っていただき、ジビエの振興につなげていきたいです。そして、俵山の新たな特産物にしてほしいと思います。」とあいさつ。
その後、実際に鹿肉を解体・部位ごとに切り分け調理をしながら、部位ごとの下処理の方法や特徴、どんな料理に向いているか、殺菌ができ、かつ固くならない温度で焼き上げる方法などの説明があり、参加者は学びを深めました。
午後からは、鹿骨のスープ、鹿ロース・内モモのポワレ、鹿モモ肉の生春巻きなどたくさんの鹿肉料理の試食会に約30名が参加しました。
藤木シェフから国産ジビエの概況や栄養的特徴や調理について講演があり、ジビエの歴史から各種制度、先進地の取組や豊富な栄養価などについて理解を深めながら鹿肉料理を試食しました。
参加者からは「鹿肉のステーキは柔らかく、スープはくせがなくおいしくてびっくりしました。とても食べやすいです。長門にある貴重な資源だと思います。これから活用していってほしいです。」と声があがり、鹿肉料理のおいしさを実感していました。
これからますます、地域の資源として活用されていくことが期待されます。