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向津具で遺跡発掘調査説明会

<外部リンク> 印刷用ページを表示する 掲載日:2018年2月24日更新
本郷山崎遺跡から出土した土器類など

本郷山崎遺跡から出土した土器類など
現地説明会には市内外から約120人が訪れた
山口県埋蔵文化センターの宮下主任がわかりやすく説明
遺構跡を興味深そうにのぞき込む参加者ら
遺跡から出土した石包丁などの石器類

 2月24日(土曜日)、長門市油谷向津具で本郷山崎遺跡発掘調査の現場説明会が開催され、市内外から約120人が参加しました。

 これは本郷地区の圃場整備に先立って、埋蔵文化財の発掘調査を行い、工事により遺跡が破壊される部分について記録の保存を図ることを目的に、昨年の10月から今年の3月にかけて現地調査が行われたもので、その調査結果について現地説明会が開かれました。

 向津具地区は本郷盆地を中心に古墳などが分布しており、王屋敷遺跡では弥生時代中期の有柄細形銅剣(ゆうへいほそがたどうけん・国指定重要文化財)も出土しています。この有柄細形銅剣は明治時代、台風の時に崖が崩れ、五輪塔の下から出土したもので、刀身から柄まで鋳られているものは珍しく全国でも4か所しか見つかっていません。

 今回の発掘調査では、県内最古級の稲作の痕跡となる弥生時代前半の灌漑用と思われる溝やこれに伴う石包丁が見つかったほか、鎌倉・室町時代の集落が発見され、縄文時代から鎌倉・室町時代にかけての幅広い時期の遺物が出土しています。

 調査結果からこの地域では弥生時代前期前半の段階で、縄文系の食生活であるどんぐり食や漁業を行っていたこと、初期稲作文化の東進ルート上の拠点的な集落であったこと、石器石材入手等のための広範な交流を行っていたこと、中世においては向津奥庄の中心的な場所であった可能性があることが判明しました。

 山口県埋蔵文化財センターの上田重郎所長は「この場所は盆地であり人々が暮らしやすい場所だったのではないか。銅剣も出土しており、文化財の発掘が期待される。この調査は3月末で終わるが、来年度にはまた近くの場所で発掘調査をする予定なので、引き続き調査にご協力いただきたい」と述べました。