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11月17日(金曜日)、ルネッサながと軽運動室で、「JIA(公益社団法人日本建築家協会)中国支部建築家大会」が開催されました。
1級建築士や建築家を目指す学生などで構成される同会では、毎年、中国地区内の自治体で大会を開催し、「JIA中国建築大賞」の表彰式や、建築に関する講演、パネルディスカッションなどを行っています。長門市では初の開催となった今回は、会員や市・県職員を中心に約70人が参加しました。
はじめに基調講演として、株式会社アルセッド建築研究所の三井所清典さんが、佐賀県有田町で携わった建築や、地域の大工・工務店とともにまちなみ整備に取り組んだ活動を紹介。続いて、長門湯本温泉で取組が進められている観光まちづくりについて、有限会社ハートビートプランの泉英明さん、株式会社LEM空間工房の長町志穂さんが、これまでの取組や、照明デザインによって期待される効果などを説明しました。
その後、施工者・設計者を対象とし、景観デザインのガイドラインを話し合うワークショップの取組を紹介した有限会社山根建築設計事務所の山根雄高さんは、「1つ1つの建物から、湯本らしい景観は生み出されるもの。これからは、地域からのリノベーションの提案について、受け皿となれるようなチームづくりを進めたい」と話しました。
最後に、パネルディスカッションでは、首都大学東京の川原晋さんを交え、「地域を動かす方法」や「地元の建築家はどんな役割を期待されているか」などのテーマで意見を交換。まちづくり計画の実現にあたっては、地域への熱い思いを持ち、新たな取組を支えられる人がいること、地元の建築家は、まちづくりに参画するプレーヤーのつなぎ役として、最初のビジョンから施工まで携わり、本当に求められているものを作り上げることが期待されている、といった意見が出されました。