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3月15日(水曜日)、仙崎海上保安部で、人命救助にかかる同保安部長表彰式が行われました。
これは、3月3日(金曜日)に発生した旅客船の乗揚事故において、集落につながる道のない砂場に孤立した乗船者3人を、漁船で救助した功績を表彰するものです。この日は、山口県水難救済会通救難所に所属する「百愛丸」船長の平野仁志さん、乗組員の岡村貞夫さんに、同保安部の塚崎稔男部長から感謝状が手渡されました。
事故が発生したのは当日の10時15分ごろ。プロペラに漂流していたロープが絡まったことでエンジンが停止し、旅客船が青海島北東にある通称「屏風岩」付近の岩場に乗揚げました。事故の連絡を受けた平野さん・岡村さんは、風が強く、波も高い中で約30分かけて現場に到着。11時15分ごろ、自力で浜に上陸した乗船者を船に乗せると、沖で待機していた同保安部の巡視艇「さざんか」まで運びました。
表彰式では、塚崎部長が「事故当日、現場は浅瀬のため巡視艇は寄ることができず、ヘリコプターでの救出も検討していたところでした。大事な人命を守っていただき、感謝しています」とあいさつ。平野さんは「当時はただただ一生懸命で、二次災害が起きなくてほっとしています。こちらの身も危ない状況ではありましたが、無事に助けられて良かったです」と話しました。