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認知症の予防や早期発見、早期対応の大切さを学ぶ「長門市認知症市民公開講座」が12月11日(日曜日)、長門市中央公民館大講堂で開催され、地域住民など約220人が参加しました。
認知症は現在、65歳以上の10人に1人、85歳以上の4人に1人はその症状があると言われ、身近な病気となっています。この日ははじめに、地域包括支援センターから参加者に配布された「認知症ガイドブック」の紹介があり、普段の生活で「認知症かもしれない」と気づきがあった際は、同センターや医療機関へ早期に相談してほしいと呼びかけがありました。
続いて、家族に認知症の症状が表れたときの接し方をテーマに、「認知症キャラバンメイト」の寸劇が行われました。認知症では、物忘れが進行しても、感情や自尊心は保たれるため、接し方1つで本人の気持ちは大きく変わります。良い例と悪い例を紹介した寸劇では、本人のペースに合わせて、心に余裕を持って接することの大切さが参加者へ伝えられました。
その後は、山口県立こころの医療センターの兼行浩史院長から「認知症の予防と早期対応のために」と題された講演が行われ、症状や原因、進行防止や予防の方法が説明されました。兼行院長からは「薬の服用や活動的な生活を心掛けることで、進行は遅らせることができます。また、自分らしい生き方を選択する時間的余裕が生まれます」と、早期に医療機関を受診するよう呼びかけがあり、参加者はメモを取りながら真剣な表情で講演を聴いていました。