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棚田の未来を後世へ~第25回全国棚田(千枚田)サミット開催

ページID:0028583 更新日:2019年10月13日更新 印刷ページ表示
オープニングを飾った油谷こどもミュージカルのはつらつとした演技

オープニングを飾った油谷こどもミュージカルのはつらつとした演技
全国から約800人が来場
「地方創生をブームからムーブメントへ」と基調講演を行った小田切教授
テーマごとに3つの分科会が開催された
アグリアートフェスティバルには特別ゲストとして我妻マリさん、はるな愛さん、芹那さんが出演

 10月13日(日曜日)、ルネッサながとを会場で「第25回全国棚田(千枚田)サミット」が開催され、全国各地から約800人が訪れました。

 全国棚田(千枚田)サミットは、日本の農業の歴史的文化遺産、資源として国民すべての財産である棚田の役割を見直し、先人たちの知恵を学び、環境保全と国土保全、農村文化を考えていこうと平成7年9月に始まりました。毎年全国各地で開催されていますが、中国地方での開催は初めてとなります。

 開会行事ではまずオープニングミュージカルとして、油谷こどもミュージカルの団員らが棚田をテーマにしたオリジナルミュージカルを披露。式典では主催者である全国棚田(千枚田)連絡協議会の中村義明会長が「今回25回目を迎えたが、これまでの活動が実り、棚田地域振興法が施行されるという大きな成果が出た。棚田をどのように保全し、有意義に活用していくか議論していくことが大切。他地域との意見交換など熱く議論してほしい。今回のサミットをそれぞれの棚田地域の発展に活かしてほしい」とあいさつ。続いて、開催地である長門市の大西倉雄市長が「全国各地から長門市へようこそ。全国にはさまざまな棚田があり、歴史と文化がある。棚田を守ることは文化の継承や多面的機能の発揮、日本の原風景を残すことなど大きな役割があり、それらを考える二日間であってほしい」と述べました。

 式典の後は山口県立大学や農林水産省の事例発表が行われた後、明治大学の小田切徳美教授が「関係人口と農山村再生-新しい地方創生-」と題し、基調講演を行いました。講演の中で小田切教授は、若者やファミリー世代の中で移住希望傾向が強まっているとし、「新たな動きとして田園回帰が始まっているが田園回帰の中でも地域差、地域的偏在傾向がある。若者によるしごとをつくる動きをサポートが必要」と述べ、また「移住には段階があり、関係人口を増やすなど地域への関わりを深めるプロセスが大事。地方創生をブームからムーブメントに移行しなければいけない」と新しい農山村像を実現する必要性を述べました。

 午後からは分科会が開かれ、第1分科会では【棚田を守る多様な「担い手」】をテーマに、第2分科会では【棚田を核とした地域振興】をテーマに、第3分科会では【地域の誇り棚田の「再生」】をテーマに、パネリストたちを中心にさまざまな議論が行われました。

 また、デザインされた農作業着のファッションショー「アグリアートフェスティバル」も開催され、今年のテーマ「光の棚田」をイメージし、山口県立大学の学生らがデザイン・制作したさまざまな農作業着が披露されました。今回は特別ゲストとしてファッションモデルの我妻マリさん、タレントのはるな愛さん、芹那さんが出演し、会場を盛り上げました。

 第25回全国棚田(千枚田)サミットは13日、14日の二日間の日程で開催され、14日は現地見学会と観光エクスカーション、閉会式が予定されてます。