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8月30日(金曜日)、市内産木材を活用した長門市本庁舎がいよいよ完成し、完成見学会がルネッサながとおよび新庁舎で開催され、県内外から約620人が参加しました。
長門市新庁舎は免震構造を採用し、大地震発生時にも直ちに業務が再開できる十分な防災機能を備えた施設であり、また、建物の構造は木造とRC造のハイブリット構造で、木構造部材にはすべて長門市産材を使用し、延べ床面積が7千平米を超える木造庁舎としては国内初の建物となります。
ルネッサながとで開かれた開会行事では、大西市長が「市域の約75%が森林であり、半数以上が人工林で伐期を迎えている。これらを地域資源としていかに活用するかを考え、公共建築物の木造化を進めてきた。本庁舎の建設にあたり、5階建てで7千平米を超える木造建築ができるかが課題であったが、耐火木構造部材などの実証実験をクリアし、全国で初の建物となった。木造建築を全国に広めていくため、このたび完成見学会を開催しました」とあいさつしました。
開会行事後、特別講演や基調講演、事例発表が行われました。林野庁木材製品技術室の斎藤健一室長による特別講演「林業・木材産業の成長産業化の実現について」では、国産材の利用状況や新たな森林管理システム、森林環境譲与税の導入などが説明され、国産材利用のサイクルを構築し、日本の森林資源を活用していく取り組みが紹介されました。また、東京都市大学工学部の大橋好光教授の基調講演「大規模建築物木造化の動き」では、木造建築の性能が飛躍的に向上し、木造建築に対する意識が変化しており、当分の間、中大規模建築の木造化の普及は止まらないとの見方を示しました。
その後、参加者らは市役所新庁舎に移動し、建物内部を見学。木架構現しの大きな梁が印象的な吹き抜け部分では、多くの参加者が写真を撮影するなど、完成したばかりの新庁舎を見学していました。