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3月9日(土曜日)、長門おもちゃ美術館において、耳の不自由な人にも楽しめるイベント「I LOVE YOU & TOY」が開催されました。
長門おもちゃ美術館では、誰もが安心して楽しむことができる場所を目指し、地域共生を大切にしています。今回は、聴覚障がいを持つ人にも楽しんでもらおうと、東京おもちゃ美術館の協力で手話通訳士の資格をもつ人や聴導犬ユーザーが来館し、手話を使ったイベントなどが行われました。
はじめに手話通訳士の頭金多絵さんらにより、手話で絵本を読んだり、ミニシアターなどが披露されると、動きがある手話に子どもたちは興味津々。見よう見まねで手話に馴染んでいました。続いて聴導犬のお仕事紹介では、聴導犬ユーザーの堀康子さんと聴導犬こむぎが、生活シーンでの聴導犬の仕事を再現。時計のアラームを聞いた聴導犬こむぎが、寝ている堀さんを起こすと、参加者からは「わぁー賢い!」と声が上がっていました。
今回のイベントに関して、長門おもちゃ美術館を運営するNPO法人「人と木」岩本美枝理事長は、「長門おもちゃ美術館は、誰もが楽しめる場所を目指しています。このような活動の範囲を拡げて行くためには、おもちゃ学芸員だけでなく、専門の人にも手伝ってもらう必要があります。聴導犬などの存在を、保育園や小・中学生、不自由な人の知る場になれば」と話しました。
また聴導犬ユーザーの堀さんは、「今回、初めて山口県内で聴導犬のお話をさせていただきました。県内で聴導犬稼働数は0頭ですが、お話を聞きに来た方々が、少しでも色んな人に広めていただければ嬉しいです。まだまだレストランや商店で同伴を断られることが多いですが、ペットとは違いきちんと訓練を受けて認定されているので、受け入れ体制を整えていただければありがたいです」と言葉を寄せました。