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俵山産の実生ゆずを使った商品が欧州へ

ページID:0025651 更新日:2019年2月8日更新 印刷ページ表示
EU圏への輸出条件をクリアした報告に訪れた株式会社かな川のみなさん

EU圏への輸出条件をクリアした報告に訪れた株式会社かな川のみなさん
商品の説明をする株式会社かな川の金川敏治代表取締役
今年の3月から4月ごろにかけて、EU圏で販売される予定

 長門市俵山産の実生ゆずを使った商品をEU圏へ輸出しようと取り組んでいる事業者が、輸出への条件整備がクリアとなったことから、2月8日(金曜日)、長門市役所を訪れ、大西市長に事業の進捗を報告しました。

 市役所を訪れたのは、長門市俵山出身で福岡県で株式会社かな川を営んでいる金川敏治さんとその家族で、俵山産の天然実生ゆずを使ったゆず茶をオランダのバイヤーを通じてEU圏に輸出しようと3年前から事業化に取り組んできました。

 輸出のための大きな関門が「有機」や「オーガニック」の表示ができるように、日本国内のJAS法に沿ったJAS規格の認証を受け、EU圏のユーロリーフと同等の高い基準をクリアする必要があり、その高い基準をクリアするために、商品の蓋はドイツから取り寄せ、使用する砂糖はオーストリアからオーガニックのものを取り寄せるなど、工夫を重ねながら条件をクリア。オランダのバイヤーを通じて、3月か4月ごろにはEU圏で販売をする予定で、現地での価格は15ユーロ(約2,000円)、初回は1万本の出荷を予定しているとのこと。

 報告を受けた大西市長は「俵山で頑張っている人にとってEU圏への輸出は大きな励みになると思う。これからも長門の資源を使って新たな挑戦をする人が続いてくれるとうれしい」と期待を寄せました。株式会社かな川の金川代表取締役は「現地ではヨーロッパにない上品な香りが好評。輸出へのハードルは高かったが、家族や俵山の皆さんの協力があったからこそ実現できた」と話しました。

 実生とは、種子から発芽して成長した樹木のことで、ゆずには実生のゆずと接ぎ木のゆずがあります。実生のゆずは発芽してから実をつけるまでに18年もの歳月がかかり、全国で5,000本しかないといわれる貴重なゆずですが、長門市俵山には山中や裏山などいたるところに育っており、11月中旬から12月中旬にかけて多くの実が取れます。俵山の実生ゆずは市販のゆずと比べ、甘みは1.75倍、酸味は1.6倍多いとされています。