本文
11月5日(土曜日)、「発達障がいを考える会ブルースター第13回講演会」が長門市地域医療連携支援センターで行われ、約80人が聴講に訪れました。
この講演会は長門市と発達障がいを考える会ブルースターが主催したもので、講演会の開催により、発達障害児・者とその家族への支援と発達障害に関する社会的啓発の向上を図ることを目的としています。
講演に先立ち、長門市福祉課の近藤美恵課長が「市では長門市障害者プランを策定し、障害福祉施策を推進している。障害のある人がライフステージのいずれの段階においても、人としての尊厳を失うことなくその能力を最大限に発揮できるようすべての人が協働し、支えあう地域社会の構築に向けて取り組みたい」とあいさつしました。
13回目を数える今回のテーマは「発達障害と性教育」で、岐阜大学医学部医学教育開発研究センター助教授の川上ちひろ氏を講師に招き、「発達障害がある子どもたちの育ちを“性”の視点から考える」と題し講演が行われました。講演では「日本人は性を隠す文化があり、性の領域は扱いにくいものだが、生きるうえで重要なスキルであり、年齢に応じた成長があるか客観的に評価して適切に支援することが大切」と家族や支援者の理解とサポートを強調しました。
また、講演会総括として山口大学教育学部教授の木谷秀勝氏は「女性では10〜14歳、男性では14〜17歳の思春期に性の問題が出ることが多く、この時期をどう大切に育てていくか、子どもたちを基準にした教育システムを築くことが重要。家族も性をタブー視せず、個性と人間性を尊重しながら周りに相談してほしい」と講演の内容をまとめました。
講演会後の質疑応答では、発達障害児を持つ保護者から生活での悩みなどさまざまな質問が出され、講師は問題に応じたアドバイスを送っていました。