10月6日(火)、日置上黄波戸の桶職人、坂村晃さんへ「森の名手・名人」の認定証が贈呈されました。 この事業は、公益社団法人国土緑化推進機構が主催する「もりのくに・にっぽん運動」の一環として行われており、平成14年度から「森づくり」「森の恵み」「加工」「森の伝承・文化」の4部門で、すぐれた技を極め、他の規範となっている達人を「森の名手・名人」として選定しています。今年度は全国から71人が選定され、坂村さんは加工部門で認定されました。認定証の贈呈は坂村さんの工場で行われ、長門農林事務所の河村久所長から手渡されました。 坂村さんは、手作りで桶を作る県内唯一の職人で、約65年間桶作りに携わっており、すし桶や風呂桶など年間約60~80個を作り続けています。桶の部材となる細い板を整形するため、自作した型は数百種類に及び、約60種類以上のカンナを使い分けて加工を施しています。現在、後継者はなく、木材の乾燥から仕上げまで最低4年かかる工程を1人ですべて行っているとのことです。 これまでに、撮影や舞台用の小道具として使われる桶や、大太鼓の製作などにも取り組んできた坂村さんは、「これからも、作ったことのないものを作っていきたい」と話しました。