4月22日(火)、俵山温泉 温泉閣で、俵山温泉の温泉力「強い酸化還元力」と「豊富な溶存水素」の湯治体感分析の報告会が行われ、関係者や湯治客ら約50人が参加しました。 これは、札幌国際大学観光学部の松田忠徳教授により、一昨年度、俵山温泉の泉質や水質を調査し、還元力とその力の源であるのは豊富に含まれる水素であることが分かったことから、25年度はモニターを募り4泊5日の「プチ湯治」と、週2回以上の入浴を3カ月続ける「通い湯治」によって美肌効果の検証、予防医学としての有効性を検証したものです。 報告会に先立って、主催した俵山温泉合名会社の鷲頭一樹理事長は、「アンチエイジングというロマンの世界だと思っていたことを科学で実証できたと思います」とあいさつ。また、来賓として参加した大西市長は、「長門市活性化のため成長戦略行動計画を策定し、その中でも俵山温泉の活性化を交流人口の増加につなげていきたい。長門に来て、湯治場の雰囲気が色濃く残るこの俵山温泉と長門の農水産物を食べて、元気で健康になって、というまちづくりにつなげたい」と話しました。 美肌効果の検証については、酸化還元電位の値から入浴により皮膚の還元力が向上し、シミ、シワを抑えることが分かり、肌の潤い効果も高いことがわかりました。また、血流速度が大幅に向上していることから血流が良くなり、美容に有効なことが分かりました。 また、予防医学の検証では、酸化ストレス度測定を行い、入浴により活性酸素の値が正常値になりました。これは、老化やガン、動脈硬化などの生活習慣病の原因となる活性酸素の抑制、減少に効果があることが分かりました。 活性酸素により体が酸化していくことを止める還元力の調査については、抗酸化力を測定したところ、モニターの平均年齢が62歳と高かったが入浴により最適と判定されるモニターが57%から70%に向上したことが分かりました。また、入浴により免疫細胞が活性化することも分かりました。 以上のことから、松田教授は、長年リウマチ、神経痛の療養に親しまれてきた俵山温泉が、現代人の健康維持、病気療養、生活習慣病の予防、美肌効果に効果効能があると結論づけました。 松田教授は、今後は俵山の持つ景観や風情がもたらす癒しの効果を温泉の効能と共に数値的に調査を行いたいと話していました。