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矢崎節夫館長コラム 「燕の母さん」 2023年8月1日

ページID:0048804 更新日:2023年8月1日更新 印刷用ページを表示する

燕の母さん

ついと出ちゃ
くるっとまわって
すぐもどる。

つういと
すこうし行っちゃ
また戻る。

つういつうい、
横町へ行って
またもどる。

出てみても、
出てみても、
気にかかる、

おるすの
赤ちゃん
気にかかる。

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 20年と3ヵ月で185万人ものお客さまをお迎えできました事を、心よりお礼申し上げます。より良い記念館であるように館員一同、みすゞ愛を持ってお迎えいたします。
 お客さまだけでなく、今年もたくさんの燕が通路に巣づくりをして、かわいい声で鳴いています。みすゞさんは『燕の母さん』の中で“ついと出ちゃ/くるっとまわって/すぐもどる。”と歌っていますが、今も仙崎には同じ姿があります。
 記念館の斜め向かいの泉さんのお宅の軒には、長方形の燕の出入口が2ヵ所もあって、いまも滑空して出入りする姿は、見事です。
 まるまると太って、いつでも巣立ちできるのに、巣で鳴いていれば親燕がエサを運んでくると気がついたのでしょうか。いつまでも巣に残っている子がいます。このコラムが載る頃には、もうその子も巣立っているか、今から楽しみな8月です。
 猛暑にどうぞご注意下さいますように。

 

令和5年8月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 

 


記念館職員の日記