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矢崎節夫館長コラム 「こころ」 2022年1月1日

ページID:0038347 更新日:2022年1月1日更新 印刷用ページを表示する

こころ

 

お母さまは

大人で大きいけれど、

お母さまの

おこころはちいさい。

 

だって、お母さまはいいました、

ちいさい私でいっぱいだって。

 

私は子供で

ちいさいけれど、

ちいさい私の

こころは大きい。

 

だって、大きいお母さまで、

まだいっぱいにならないで、

いろんな事をおもうから。

 

 

                                 「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 

 

 

 

 明けましておめでとうございます。

 2年も続いたコロナ禍の中で、今年こそ穏やかな1年でありますように。

 そんな願いを込めて、今月は『こころ』です。この詩の1番うれしいのは、最愛のお母さまのこころは、”ちいさい私でいっぱいだって。”というところですね。

 先日、絵詞作家の内田麟太郎さんと対談をした時に、優しさの源は、この世に生まれる前のお母さんの胎内で10カ月(時によっては少しはやい方もいらっしゃいますが)の間、大切に愛された時から始まる、という話になりました。この倖せな愛情は誰もがみんな体験しているのです。この事は深く意識したいと思います。

 さて、新しい1年が始まります。誰もが愛された私という事を忘れずに、大事に1日1日を過ごしていきたいですね。

 金子みすゞ記念館職員一同、今年もみなさまのご来館を心よりお待ちしています。

 

 

 

 

                                   令和4年1月1日

                                   金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 

 


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