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矢崎節夫館長コラム「私と小鳥と鈴と」2026年3月1日
私と小鳥と鈴と
私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。
私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。
「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局
1984年金子みすゞ全集がJULA出版局から出版され、四十二年がたちました。その間に驚くような速さで、日本中に、世界中にへと広がって、今では十六ヵ国語にもなっています。
先日はジョージアの大使のお子さんたちが、みすゞさんの詩集を持っている写真を拝見するうれしいこともありました。
今、世界には自国しか見ないで発言している、国の中心にいる人たちが増えています。
だからこそ、半世紀も埋もれていたみすゞさんのまなざし、大漁の時は捕られた鰮側から考えるまなざし、“みんなちがって、みんないい。”では、誰でも生まれただけで百点満点の大切な存在であることを改めて、深く心に刻みたいと思います。
記念館のある仙崎は、みすゞさんが生きた時代と変わらずに、今でも朝日と夕日が海に沈むのが見れる、穏やかなすてきな町です。
是非みすゞさんに会いにおでかけください。
令和8年3月1日
金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫




