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矢崎節夫館長コラム「私と小鳥と鈴と」2025年7月1日

ページID:0061101 更新日:2025年7月1日更新 印刷用ページを表示する

私と小鳥と鈴と

私が両手をひろげても、
お空はちっとも飛べないが、
飛べる小鳥は私のように、
地面を速くは走れない。
 

私がからだをゆすっても、
きれいな音は出ないけど、
あの鳴る鈴は私のように、
たくさんな唄は知らないよ。
 

鈴と、小鳥と、それから私、
みんなちがって、みんないい。

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 もう50年以上の友人で、ピアノの弾き語りをされている作曲家の吉岡しげ美さんから、“みんなちがって、みんないい。”の嬉しいラインが入りました。
 「昨日、孫ふたりとお嫁さんと私がそれぞれ好きなお弁当を買ってみんなで食べたのですが、異なるお弁当を見て突然孫の小二の女の子が『みんなちがってみんないい』と言い、小四の男の子とふたりで“私が両手を広げても…”と、声を揃えて最後まで聞かせてくれました。しげ美祖母大感激でした。
 もはやみすゞさんの詩は、老若男女問わず、みんなの心の中にあるのですね。」
 なんて倖せな食卓風景なのでしょう。
 さすが、金子みすゞ全集が出版された時、すぐ感激して渋谷のジャンジャンでコンサートをしてくださり、今も歌い続けている吉岡しげ美さんのご家族です。
 暑い日が続きます。くれぐれもご自愛下さいまして、よい7月をお過ごしください。

​令和7年7月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 

 

 


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