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矢崎節夫館長コラム 「わらい」 2024年4月1日

ページID:0052449 更新日:2024年4月1日更新 印刷用ページを表示する

わらい

それはきれいな薔薇いろで、
芥子つぶよりかちいさくて、
こぼれて土に落ちたとき、
ぱっと花火がはじけるように、
おおきな花がひらくのよ。

もしも泪がこぼれるように、
こんな笑いがこぼれたら、
どんなに、どんなに、きれいでしょう。

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 みすゞさんが甦って40年、みすゞさんの広がりの深さ、楽しさを実感する3月でした。
 先日も千葉県香取市立小見川北小学校でお話をさせてもらった後、全校生徒のみなさんが、ちひろさん作曲の『明るい方へ』を大変上手に歌ってくださいました。みんなで覚えるために休み時間にちひろさんの曲を全校に流してくださったとか。感激しかありません。
 うれしい事は続くもので、大分県の「南大分に笑顔咲くえん わらひ」では卒園式に参加させていただき、卒園児が4グループに分かれて、『私と小鳥と鈴と』など4編をとても立派に暗唱してくださって、小さい人たちの心の中にもみすゞさんが育っていて感動しました。
 園の名前「わらひ」はわらいをみすゞさんが書いた旧カナをつかってくださっています。
 今月から新年度が始まります。
 それぞれの新しい出発の月です。「わらい」の詩のように、全ての人の前途が“おおきな花がひらくのよ。”でありますように!

 

 

令和6年4月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 

 


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