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矢崎節夫館長コラム 「わらい」 2024年1月1日
わらい
それはきれいな薔薇いろで、
芥子つぶよりかちいさくて、
こぼれて土に落ちたとき、
ぱっと花火がはじけるように、
おおきな花がひらくのよ。
もしも泪がこぼれるように、
こんな笑いがこぼれたら、
どんなに、どんなに、きれいでしょう。
「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局
新年あけましておめでとうございます。
みすゞさんは『わらい』の中で“ぱっと花火がはじけるように、”とうたい、“もしも泪がこぼれるように、/こんな笑いがこぼれたら、/どんなに、どんなに、きれいでしょう。”とうたっています。
本当にこんな笑いがこぼれる一年でありたいと、心から願っています。
みすゞさんをお好きな方はみなさん笑顔が美しいので、おかげで館の人もいい笑顔ができているようで、感想ノートに「笑顔の素敵な方々がおられました」とお書きくださったお客様がいらっしゃって、読む私まで倖せをいただきました。
暮れには開館後初めて、本館の入口や展示ケースなどのリニューアルも終了し、今まで以上に充実した記念館になりました。
今、地球上の全ての存在にとって、みすゞさんの深い優しさが求められている時です。
ぜひみすゞさんに会いにおでかけください。
令和6年1月1日
金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫