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矢崎節夫館長コラム 「秋のおたより」 2023年9月1日

ページID:0049321 更新日:2023年9月1日更新 印刷用ページを表示する

秋のおたより

山から町へのお便りは、
「柿の実、栗の実、熟れ候、
ひよどり、鶇、啼き候、
お山はまつりになり候。」

町から山へのおたよりは、
「燕がみんな、去に候、
柳の葉っぱが散り候、
さみく、さみしく、なり候。」

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 酷暑といわれた夏が過ぎ、みなさんお変りありませんか。「暑い」「暑い」といっても、私たちにはクーラーや扇風機がありますが、シロクマたちはどうしているかなとー。
 北極では温暖化の影響で、氷山がどんどん溶けて、シロクマたちの生活圏が失われ、個体数が減少しているといわれています。これは人間中心に地球を思ってきたからです。
 ずっと以前「なぜ宇宙人捜しをするのですか」と、尊敬する物理学者の佐治晴夫先生にお尋ねした時、「もし宇宙人がいたら、私たちよりはるか長い間、文明を築いてきたはずですから、戦争することなく、どのようにして平和に過ごすことが出来たのか教えてもらうためです」とおっしゃったことがあって、深く心にしみました。
 今年の秋が、みすゞさんの『秋のおたより』と同じ秋であるといいなと心から思います。
 旅行の秋です。海が豊かな仙崎にぜひおでかけください。

 

 

令和5年9月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 

 


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