ページの先頭です。 メニューを飛ばして本文へ
現在地 トップページ > 金子みすゞ記念館 > 記念館メニュー > コラム > 矢崎節夫館長コラム 「お日さん、雨さん」 2021年5月1日

本文

矢崎節夫館長コラム 「お日さん、雨さん」 2021年5月1日

ページID:0035084 更新日:2021年5月1日更新 印刷用ページを表示する

お日さん、雨さん

 

ほこりのついた

芝草を

雨さん洗って

くれました。

 

洗ってぬれた

芝草を

お日さんほして

くれました。

 

こうして私が

ねころんで

空をみるのに

よいように。

 

 

                                      「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 

 

 

 

 五月になると、みすゞさんの「お日さん、雨さん」を口ずさみたくなります。

 私たちが芝草にねころぶ、この一つをとっても、雨やお日さんのおかげだと思うと、私ひとりの行為も、宇宙全体のおかげで成り立っているのだと、宇宙と私がしっかりとつながっていると思えて、嬉しくなります。

 コロナのおかげで、不要不急の外出はひかえてという言葉があふれていますが、せめて五月の青空をからだいっぱいに吸い込んで、こころも身体もちぢこまらないように過ごしていきたいと思います。

 記念館では大正から昭和初期の全国の童謡同人誌を集めています。当時の同人誌はなかなか見つけられませんが、もしお持ちの方がいらっしゃいましたら、記念館で保存させていただけたら倖せです。

 みすゞさんの童謡はぜひ声に出して、ご自分に読んであげて下さい。きっと元気がでます。記念館は今月も明るく開館しております。 

 

 

 

                                           令和3年5月1日

                                           金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫

 


記念館職員の日記