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矢崎節夫館長コラム 「木」 30年1月1日
木
お花が散って
実が熟れて、
その実が落ちて
葉が落ちて、
それから芽が出て
花が咲く。
そうして何べん
まわったら、
この木は御用が
すむかしら。
「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局
新年明けましておめでとうございます。
今年はみすゞさん生誕115年です。ひとり娘のふさえさんも、昨年11月に明るく、軽やかに91才を迎えられました。もちろん、ご本人自身は体の不都合もあることでしょうが、みすゞさんを大好きな方々のおかげで、大いに元気をいただいています。又、それ以上に、私たちもふさえさんから元気や倖せをいただいてもいます。ありがたいことです。
ふさえさんを拝見していると、人と人との出逢いが人を倖せにすると本当に思えます。
“そうして何べん/まわったら、/この木は御用が/すむかしら。”
何べんも何十ぺんも繰り返し迎える新年ですが、改めて、“これからが/これまでを/きめる。”と心にきちんと置いて、毎日を過ごしたいと強く思っています。
みなさまにとって、今年一年が笑顔の多い一年でありますように、金子みすゞ記念館館員一同、深く心から願っております。
平成30年1月1日
金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫