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矢崎節夫館長コラム 「角の乾物屋の」 29年5月1日

ページID:0018804 更新日:2017年5月1日更新 印刷用ページを表示する

角の乾物屋の ―わがもとの家、まことにかくありき―
 

 

角の乾物屋の

塩俵、

日ざしがかっきり

もう斜。

 

二軒目の空屋の

空俵、

 

捨て犬ころころ

もぐれてる。

 

三軒目の酒屋の

炭俵、

山から来た馬

いま飼葉。

 

四軒目の本屋の

看板の、

かげから私は

ながめてた。

 

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 

 日差しが強くなったので、記念館の隣りの白井商店に橙地に白と青の縦線の入った、大きなのれんがかかりました。

 のれんには「角の乾物屋 白井商店」と書かれていて、みすゞさんの『角の乾物屋の』にでてくるお店です。こののれんがでると、みすゞ通りがぱっと明るくなります。

 仙崎には真ん中を通っているみすゞ通りの他に、横道、細道、裏道がいくつもあって、よくお寺にでます。お寺には掲示板が立っていて、書いてある文を読むのも、仙崎の町を歩く楽しみの一つです。

 先月の圓究寺さんには、「過去と他人はかえられないが、未来と自分はかえられる」と、遍照寺さんには、「これからが これまでを決める」とありました。どちらも声に出して元気をもらえる言葉でした。

 5月は大型連休を含め、毎年、たくさんの方が記念館をお訪ね下さる月です。

 館員一同、楽しみにお待ちしています。

平成29年5月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫


記念館職員の日記