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向岸寺で伝統の鯨回向

ページID:0018559 更新日:2017年4月20日更新 印刷ページ表示
延宝7年(1679年)に始まり、300年以上の伝統がある鯨回向

延宝7年(1679年)に始まり、300年以上の伝統がある鯨回向
「地域に根付いたやさしさと文化は市民の誇り。これからも守り、受け継いでいきたい」と大西市長
通鯨唄保存会が「祝え目出度」「朝のめざめ」の2曲を奉納
地域住民を中心に約100人が参列
通地区には「青海島鯨墓」や「鯨位牌」、「鯨鯢過去帖」といった形で捕鯨文化が残っている

 4月20日(木曜日)、古式捕鯨で栄えた長門市通地区にある向岸寺で、伝統の鯨回向が行われました。

 江戸時代に長州北浦捕鯨の基地として栄えた通地区には、捕獲した鯨の胎児を埋葬した国指定史跡の「青海島鯨墓」や、県指定有形民俗文化財の「鯨位牌」・「鯨鯢過去帖」といった形で、鯨に対する憐みや感謝の気持ちを示す文化が残っています。鯨回向は延宝7年(1679年)、向岸寺五世の讃誉上人が捕らえられた鯨の回向を行って以来、現在まで継承されているもので、当時の鯨漁の終わるこの季節に毎年開催されています。

 この日の鯨回向には、地域住民を中心に約100人が参加。あいさつに立った大西市長は「日露首脳会談で注目を浴びた日露兵士の墓碑の建立も、命あるものすべてにやさしいまなざしを向けたこの地域のやさしさ、そして鯨回向に通じるものがあります。地域に根付いたやさしさは市民の誇りであり、これからも伝統文化を守り、受け継いでいきたい」と述べました。

 その後は、通鯨唄保存会が通鯨唄「祝え目出度」「朝のめざめ」の2曲を奉納し、松村賢正住職による読経で鯨への供養が行われました。