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~祭器などが多数出土~本郷遺跡説明会が開催

<外部リンク> 印刷用ページを表示する 掲載日:2018年9月7日更新
本郷遺跡の出土品を興味深く見つめる参加者たち

本郷遺跡の出土品を興味深く見つめる参加者たち
かつて水辺だったと考えられる遺跡の湿地帯からは、祭器が多数見つかった。水辺で見つかるのは珍しい
説明にあたった山口県埋蔵文化財センター調査第1課の宮下孝優主任
古墳時代の須恵器や土師器、中世の青磁や瓦なども多数発見された
発掘調査は、平成30年10月まで行われ、3月には報告書が提出される予定

 9月8日(土曜日)、油谷向津具下において、昨年の本郷山崎遺跡に続き発掘調査が進められている本郷遺跡の現地説明会が開催されました。

 この本郷遺跡は、2,785平方メートルの広さで、東西約1km標高約20mの向津具半島最大の本郷盆地内に位置しており、盆地の周辺には古墳が分布し、古墳時代以降には有力層が居住していた事が想定されています。また本郷遺跡の南東約600mに位置する王屋敷遺跡からは、過去には国重要文化財の有柄細形銅剣(弥生時代中期)も出土し、多数の出土品が発見されている地帯です。

 調査の結果、本郷遺跡では、古墳時代後期の集落と同時期の祭祀跡、柱穴、湿地跡などが発見されました。特に祭祀跡は、県内では初めての水辺にあり、稀にみる数多くのミニチュア土器群(3cm〜10cm)40点ほどが出土しました。また平安時代の瓦も出土していることから古代寺院が存在していたことが推定され、本郷遺跡は、宗教的なエリアであったという見方が示されました。

 山口県埋蔵文化財センター所長の上田重郎所長は、「貴重な地元の文化財を発掘することができ嬉しく思います。水辺の祭器や寺院のものだと思われる瓦など大変貴重な出土品が見られることから、この地域が文化的に優れた先進の地であることが言えるのではないか」と評しました。また本郷遺跡の説明を行った同センター調査第1課の宮下孝優主任は、「住居と祭器が共に出土するのは珍しいことです。儀式で使うミニチュア土器群が発掘されたことから水辺では祭りを行なっていたと考えられます。本郷遺跡は古墳時代から中世にかけての大規模で継続的な宗教的なエリアだったのだと思います」と語りました。

 発掘調査は、平成30年5月〜10月までの期間で予定されており、平成31年3月には最終的な調査結果報告書が提出されるということです。