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未来へくじら食文化を継承していくために

ページID:0022595 更新日:2018年5月19日更新 印刷ページ表示
綿密な事業計画に対し、承認をなされる

綿密な事業計画に対し、承認をなされる
捕鯨問題についてより理解を深める参加者
講師の小島純子氏は、下関くじら館で店長を務め、全国にくじら食文化を伝えている
会長の上田俊成氏は、科学的見地からのくじら食文化の継承必要性を述べた
鯨法会や鯨捕りなどの歌も披露され、会場を沸かせた

 5月19日(木曜日)、今年で17回目となる「平成30年度長門大津くじら食文化を継承する会総会」が市内のホテルで開催され、会員を中心に約50名が出席しました。

 長門大津くじら食文化を継承する会は、長門市に伝わる捕鯨の歴史と鯨食文化を継承し、啓蒙していくことを目的として精力的に活動しています。総会では、平成29年度事業・決算報告や平成30年度事業計画案・予算案の提示、役員改選等が行われ、賛成多数で承認されました。会長の上田俊成氏は「調査捕鯨の成果として、人間が年間消費する魚が約1億トン、鯨が食べている魚が年間3億から5億トンという数値がでている。自然の体系バランスを保つためにも、鯨を捕獲することはどうしてもやらなくてはならない。地方から鯨食文化の継承を支えていくことが重要です。」とあいさつしました。

 また来賓として出席した大西市長は「長門大津くじら食文化を継承する会は、市内各イベントで鯨肉や鯨鍋の販売をされたり、年2回の鯨肉斡旋の収益をもって、節分には市内各保育園で鯨料理のお食事会や、敬老の日の頃には各特別養護老人ホームに鯨肉提供を行っている。しっかりと鯨の食文化を継承するという強い意志に基づいて行動されており、心から感謝したい。」と述べました。

 総会後には鯨料理専門店「下関くじら館」店長である小島純子氏が「鯨の食と伝統とつなぐ守人~鯨料理専門店の現場から伝えたいこと」と題した講演を行いました。講演では、下関くじら館の設立のなりそめや商業捕鯨禁止の歴史的背景、日本の食料自給率の低さに着目した鯨のたんぱく源としての重要性の説明がなされました。さらに会場には、参議院議員の江島潔氏も駆けつけ、「国会の方で商業捕鯨を国策とすることを議員立法で成立しました。捕鯨が国にとって重要な位置づけであることの表れです。日本は科学に基づいて資源の持続的活用をしようと訴えています。」と祝辞を述べました。その後、女声合唱団「コールチュラカーギ」により演奏会が開催され、伝統民謡の「鯨唄」や「朝のめざめ」、江島潔氏が作詞した「くじら」など5曲が披露されました。洗練した伸びやかな歌声で鯨の力強さを表現した演奏は、参加者の心に強く響いていました。

 平成30年度も長門大津くじら食文化を継承する会では、市内で行われる各イベントで鯨肉や鯨鍋の販売を行い、くじら食文化の伝承を行っていくとのことです。