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矢崎節夫館長コラム 「ながい夢」 2020年1月1日

ページID:0029283 更新日:2020年1月1日更新 印刷用ページを表示する

ながい夢

 

きょうも、きのうも、みんな夢、

去年、一昨年、みんな夢。

 

ひょいとおめめがさめたなら、

かわい、二つの赤ちゃんで、

おっ母ちゃんのお乳をさがしてる。

 

もしもそうなら、そうしたら、

それこそ、どんなにうれしかろ。

 

ながいこの夢、おぼえてて、

こんどこそ、いい子になりたいな。

 

「金子みすゞ童謡全集」JULA出版局

 

 

 

 新年明けましておめでとうございます。

 おめでとうございますは、誕生日や入学式、なにかおめでたい事があった時には、一年中、使われますが、明けましておめでとうございますは、一年中でお正月の間だけ使える、とても嬉しい言葉です。

 今日も、記念館においでくださったお客様と館の人たちの明るいあいさつが響いていることでしょう。

 そんなワクワクした時でも、みすゞさんの「ながい夢」を読むと、ぴりっと身がひきしまります。自分自身を振り返って、いったいどれだけ、“こんどこそ、いい子になりたいな。”と思ったことでしょう。出来なくても、そう思えただけでもいいなんて逃げないで、今年こそ、いい子にも、いい人にもなりたいと強く思います。

 みなさまにとって、今年が平穏で、おだやかな一年でありますよう、館員一同心から願っております。どうぞおでかけ下さい。

                                            令和2年1月1日

金子みすゞ記念館 館長 矢崎 節夫


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