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アカモクで海も人も健康に

ページID:0017902 更新日:2017年2月23日更新 印刷ページ表示
アカモクの生態や活用方法を学ぶ勉強会が開催された

アカモクの生態や活用方法を学ぶ勉強会が開催された
はじめに、主催した長州赤もく協議会の山田晋太さんがあいさつ
講師は、アカモク研究の第一人者である宮城県庁職員の佐々木久雄さん
メモを取りながら説明を聴く参加者
市内の漁業者や水産加工業者など約40人が参加した

 2月23日(木曜日)、長門市物産観光センターで「アカモク勉強会」が開催されました。

 アカモクは、浅瀬に分布するホンダワラ科の海藻で、食物繊維やミネラルを多く含んでいることから、近年注目を浴びている食材です。長州赤もく協議会が主催したこの勉強会には、アカモク研究の第一人者である宮城県庁職員の佐々木久雄さんが講師として招かれ、市内の漁業者や水産加工業者、大津緑洋高校水産校舎の教員など約40人が参加しました。

 「アカモクの生育特性と利用技術の課題」と題された講演では、はじめに、流れ藻として勢力を拡大させるアカモクの生存戦略や、養殖の工程などが説明されました。続いて、環境保全の視点から、アカモクが赤潮の原因となるプランクトンの栄養分、窒素やリンを吸収すること、立体的で豊かな藻場がつくられ、魚や生物の産卵場やすみかとして適した環境を整えることが紹介されました。

 最後に、今後の可能性として、宮城県南三陸町で「アカモク入りこんにゃく」を作り、人と地域の交流を図った試みや、かまぼこやめん類、つくだ煮などでの活用実績を紹介。エサにアカモクエキスを混ぜることで、ウイルス疾病に強いクルマエビの養殖に成功した事例や、動物の免疫機能を高める効果があるという家畜豚での試験結果も示されました。

 佐々木さんは「アカモクは環境と健康の両面から、今後に期待の持てる海藻。養殖は技術的に可能だが、藻場の形成を通して、水質の改善や水産資源の保全といった視点での利用を進めてもらえれば」と参加者に呼びかけました。