「岩穴鬼右衛門の岩穴」が深川湯本殿台にあります。東深川の水田は、殿台近くの深川川から水を水路で送水していましたが、江戸時代には、この水路の途中に大きな岩があったのでそこだけは戸桶をかけて通していました。しかし、大水になるとたびたび戸桶が壊れていたので村人は困っていました。それを見かねた江良の国近久助が、げんのうとのみだけで穴を掘ることを決意し、5年間かかって直径90cm、長さ14mの穴を貫通させました。はじめはあざ笑っていた村人たちも、穴が貫通し水が通ると国近久助のことを「岩穴鬼右衛門」と称してたたえたということです。