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第15号のコラムの話題は「第1回JAL向津具ダブルマラソン大会」です。
この大会は、通常のマラソンの2倍の距離である84.39kmを走る「ダブルフルマラソンの部」、みなさんご存知の42.195kmを走る「シングルフルマラソンの部」、そして約30kmを歩く「棚田ウォークの部」に総勢823名のランナー・ウォーカーが健脚を競いました。
※赤:ダブルフルマラソン、青:シングルフルマラソン、グレー:棚田ウォーク
スタートセレモニーで、大会会長として私から「高低差が激しいコースで、本当にムカつくかもしれませんが、素晴らしい自然や市民の皆さんとの絆を深め、完走を目指して頑張ってください」と選手の皆さんに激励の言葉を贈りました。
さらに、今大会のゲストランナーとして参加した、「山の神」の異名を持つ柏原竜二さんが、「みんな~!準備はいいか~! 走る気はあるか~!」と選手に気合を入れながらも、「無理せずに走りきることを祈っています。ゴールした先に達成感や充実感があります。」とエール。
午前6時、大会名誉顧問である安倍昭恵さんによるスタートの号砲が鳴り、ダブルフルマラソンの部284名の選手が元気よくスタート。
「いってらっしゃ~い…」
全84.39kmのコースは、油谷の向津具半島を1周し、途中でアメリカのニュース専門放送局・CNNによる「日本の最も美しい場所31選」に選ばれた元乃隅稲成神社、日本海を見下ろす千畳敷、東後畑の棚田などの絶景ポイントを眺めながらゴールを目指します。
コース中最大の難所である標高333mの「千畳敷」に向かう険しい上り坂では、あの「山の神」柏原竜二さんが伴走し、声をかけたりハイタッチをしたりして選手を激励。
なお、本大会では、コース途中で選手たちに給水や食事を提供するため、8ヵ所の「エイドポイント」が設けられ、小・中・高校生から大人まで総勢約750人に上るボランティアの皆さんの協力のもと運営されました。
さらに、沿道各所では、市民の皆さんに応援していただき、「市民力」を発揮するとともに、長門の「やさしさ」を選手の皆さんに感じていただけた大会であったと思います。
千畳敷エイドでは、本市名物である「やきとり」や長州どりカレー、うどんなどが並び、メインスポンサーであるJAL日本航空のキャビンアテンダントの皆さんによる給水も行われ、一緒に記念写真を撮る選手の姿もありました。
スタートから6時間半後、ダブルマラソン男子総合1位でゴールした福岡県から参加の中村卓也さんは、「非常にムカつきました。これでもかというほどの上り坂の多いコースで、泣きそうになりました。」とコメント。中村さんには賞状と副賞としてJAL国内線航空券、向津具棚田米10kgが贈られました。
私自身も「棚田ウォーク」に参加し、全30kmを約5時間50分で完歩しました。アップダウンが激しく、想像以上に厳しいコースではありましたが、何より沿道の皆さんの温かい声援と、エイドでの美味しい食事、そして素晴らしい景色が後押ししてくれました。
足の痛みがないと言えばウソになりますが、この絶景と美味しい「やきとり」、そして選手の皆さんをお迎えする市民の「やさしさ」を感じながら、皆さんもこの厳しいコースにチャレンジしてみませんか?
おわりになりましたが、この大会を開催するにあたり、事前準備から当日の運営まで、実行委員会の皆様を始め多くのボランティアの方々のご協力により無事に終えることができました。
また、今回は各部門300人の定員で募集したところ、すぐに定員に達し皆さんの関心の高さを感じました。来年はできる限り募集定員を増やしたいと思いますので、多くの皆さんのご参加をお待ちしています。