
『赤い鳥』、『金の船』、『童話』などの童話童謡雑誌が次々と創刊され、隆盛を極めていた大正時代末期。そのなかで彗星のごとく現れ、ひときわ光を放っていたのが、童謡詩人・金子みすゞです。 金子みすゞ(本名テル)は、明治36年大津郡仙崎村(現在の長門市仙崎)に生まれました。成績は優秀、おとなしく、読書が好きでだれにでも優しい人であったといいます。 そんな彼女が童謡を書き始めたのは、20歳の頃からでした。4つの雑誌に投稿した作品が、そのすべてに掲載されるという鮮烈なデビューを飾ったみすゞは、『童話』の選者であった西條八十に「若き童謡詩人の中の巨星」と賞賛されるなど、めざましい活躍をみせていきました。 ところが、その生涯は決して明るいものではありませんでした。23歳で結婚したものの、文学に理解のない夫から詩作を禁じられてしまい、さらには病気、離婚と苦しみが続きました。ついには、前夫から最愛の娘を奪われないために自死の道を選び、26歳という若さでこの世を去ってしまいます。こうして彼女の残した作品は散逸し、いつしか幻の童謡詩人と語り継がれるばかりとなってしまうのです。 それから50余年。長い年月埋もれていたみすゞの作品は、児童文学者の矢崎節夫氏(現金子みすゞ記念館館長)の執念ともいえる熱意により再び世に送り出され、今では小学校「国語」全社の教科書に掲載されるようになりました。 天才童謡詩人、金子みすゞ。自然の風景をやさしく見つめ、優しさにつらぬかれた彼女の作品の数々は、21世紀を生きる私たちに大切なメッセージを伝え続けています。 |
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金子みすゞ記念館 |
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新しくてなつかしい、あたたかな雰囲気金子みすゞ記念館は、平成15年4月11日、金子みすゞの生誕100年目の誕生日にあわせてオープンしました。昔ながらの風情を残す仙崎みすゞ通りにある同記念館は、本屋を営んでいたみすゞの実家、金子文英堂の跡地に建てられたもので、本館と金子文英堂の二つの建物からなっています。 遺稿集や着物のハギレなどの遺品を展示した常設展示室のほか、みすゞの詩の世界を音や光で体感できるみすゞギャラリー、みすゞの詩全512編がデータベース化され検索・鑑賞できる検索室もあり、金子みすゞの魅力をわかりやすく紹介しています。 また、みすゞ通りに面した金子文英堂跡地には、当時の建物や庭を再現。まるで金子みすゞが生きていた大正末期にタイムスリップしたような気分を味わうことができます。
■入館料/一般350円、高生以下150円 ■休館日/年末年始 ■駐車場/無料駐車場・普通車7台程度 長門市仙崎1308 TEL:0837-26-5155 金子みすゞ記念館公式ウェブサイト ※みすゞさんの写真提供:金子みすゞ著作保存会 |
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